夏休みの工作:自作キーボード DZ60 REV 3.0
ついに自作キーボードの世界に入門してみました。
背景
会社用のキーボードにVortexのPOK3R V2を使ってましたが、矢印移動(Fn + I, J, K, L)の際の、Fnキーが遠く、不満が溜まってました。
右手の手刀部分で押していたのですが、誤爆がちょくちょく発生するのと、手刀を押し付ける動作で手首に負担を感じます。
そこで、通常のキーボードのながーいスペースキーが左右に分割された、60%くらいのレイアウトの、右スペース + IJKLの矢印移動をやりたかったのです。
作ったもの
DZ60 REV 3.0という初心者向けの60%のレイアウトのものにしました。スペースキーが分割できるレイアウトも選べる、入門御用達キットのようです。
こんなレイアウトにしました。
公式の組み合わせにはないですが、VIAというキーマップソフトで、組む前に眺めていたらできそうだったのでやってみました。
- 1~3段目: デフォルトのもの
- 4段目: 2u + 1u x 11 + 2u
- 5段目(最下段): 1.25u x 3 + 2.75u + 1.25u + 2.25u + 1.25u x4
キーキャップの特殊サイズがたくさん要るので、キーキャップのセットによっては足らないかもしれません。
購入品
キースイッチどれが自分に合ってそうか?、おしゃれなキーキャップを実物で確認したい、キーキャップのセットが自分の作りたい数足りるのか?、説明書にない組み合わせのキー配列も可能?
などなど調べただけではちょっと分からないことも多いので、秋葉原の遊舎工房に行って購入しました。 いろいろと優しく教えてもらえて、実際に行って良かったです。
- PCB: DZ60 REV 3.0 type-c – 遊舎工房
- プレート: (TypeAアルミ)DZ60 CNCプレート – 遊舎工房
- スタビライザー: GMK Screw-in Stabilizers 104 kit – 遊舎工房
- ケース:60% プラスチックケース – 遊舎工房
- キースイッチ:(Gateron Silint Ink Black) Gateron Ink スイッチ v2(10個入り) – 遊舎工房
- キーキャップ:NP PBT Crayon KEYCAPS SET – 遊舎工房
合計32,000円くらいでした。キーキャップが欲しいセットだと足らなかったのと、キースイッチも静音黒軸の在庫がなかったので、ちょっと見積もってたより高くなりました。
制作時のメモ
こちらをガッツリ参考にしました。検索すると他にもたくさん情報は出てくるので、主に苦労した部分とかをピックアップします。
salicylic-acid3.hatenablog.com
スタビライザーのルブ
スタビライザーにグリスアップした方がいいとのことだったので、手持ちの釣りのリール用のグリスを使いました。釣りのギアも樹脂で出来てるものあるし、粘度も結構ねっとりしてたのでいいかなと。 ただし、少しケミカル臭がキツイです。。。
スタビライザーの取り付け
これが一番面倒でした。スタビライザーに上下があるのと、最下段などは穴の選択肢がありすぎるので大変でした。
- キーキャップを並べてみる
- それっぽい場所にスタビを付けてみる
- プレートをはめる
- キースイッチをそれっぽい位置に嵌める
- キーキャップを乗せてズレを確認
- 修正
のトライ&エラーの繰り返しでした。写真は最後の修正前で、赤い部分を右に一つずらせばOKでした。
はんだ付け
あんまり綺麗じゃないですが、ほぼ初心者(ギターのピックアップ取り付け経験 x 2くらい)でも出来ました。ちなみにハンダは、銀入りを使ったので気持ちテカテカしてる気もします。
完成
思ったより簡単でした。組み立てはおそらく3, 4時間くらいで出来たと思います。
ただ、キーキャップの組み合わせを考えてサイズを整理して、納得いく組み合わせを見つけるのが結構時間かかりました。
キーマップ(レイヤー)
ここからが本番ですね。
今までマクロ機能付きのキーボードも使ってましたが、ここまでガッツリ自由度があると少し困惑します。 ひとまず最低限欲しい機能をレイヤー1,2に割り当てて、使いながら変えていこうと思います。
レイヤー0
右最下段の4キーはまだ未割当ですが、電話会議のミュート(Ctrl + Shift + M)とか、退席時のロック(Win + L)とか、咄嗟に押したいショートカットを割り当てようかなと思います。
レイヤー1
3分割スペースの右がトリガーです。これが一番やりたかった右親指スペース + IJKLの矢印移動です。
レイヤー2
3分割のスペースの真ん中がトリガーです。片手で数字を連続して打つ時用です。
あと、なんかマウス操作も使えるみたいなので左手側に振ってみました。ちょっと使ってみましたが結構便利そう。
感想
打鍵強めなので壊れないかなと若干不安でしたが、触った感じ剛性もしっかりしてガンガンいけそうです。音も静か。
かなり理想に近いキーボードが作れました。
VIAがめちゃめちゃ便利ですね。BarrocoのMD770とかは全部キーボード上で、トリガーキーを順番に押していくので結構作業が複雑ですが、GUIで見ながら編集できるのは革新的ですね。
日々何が最適かを考えながら、試行錯誤できるのがいいですね。しばらく楽しめそうです。