エレキギター ワイヤレス練習環境構築
マルチエフェクター(アンプシミュレータ)をヘッドホンつないで練習しているのですが、線の邪魔さに我慢できませんでした。 最近はワイヤレスも自宅用にも商品が増えているようだったので、ギターの練習環境をフルワイヤレス環境に整えました。
ワイヤレス化前の練習環境
高校生の時からギターは主にヘッドホンで練習していましたが、当時からヘッドホンの線はイライラしていました。 10年ほど前はシールドのワイヤレスは可能でしたが高価でしたし、ヘッドホンはBluetoothもまだ出始めで楽器用はなかったと思います。 当時は仕方ないと我慢していましたが、ワイヤレスがこれだけ発達したこの現代で私は我慢できませんでした。
マルチエフェクターはZoom G1 Fourを使っています。 https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/260949/?gclid=Cj0KCQjwqrb7BRDlARIsACwGad7zLwyosr98fRJB_4YtqsXB7_sut1m1Ayf7sGU6MgiqgtcLt_r1B2EaAqALEALw_wcBwww.soundhouse.co.jp
- ルーパーとドラムマシンが使える
- 安い
- 音がいい
などアンプシミュレータやキャビシミュも充実しており、かなり満足しています。
このG1 Fourにポタプロをつないで練習していましたが、線が短く横移動の運指でとても邪魔でした。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/49225/?gclid=Cj0KCQjwqrb7BRDlARIsACwGad6WfhLucQAUur2lGS5ZeXvseYzHepxCveIRWSI4F6cxBW03oSlKJbsaAvbMEALw_wcBwww.soundhouse.co.jp
接続順としては、ギター -> シールド -> G1 Four(マルチ) -> ポタプロ(ヘッドホン)となっていました。
ワイヤレスの手段
イライラ解消の優先順位としては運指に邪魔なヘッドホンの無線化から検討しました。無線化において一番気にしないといけないのはレイテンシ(遅延)ですね。
2020現在、大きく3通りの解決方法がありそうでした。
1. aptX ll対応のBluetoothトランスミッタ+ Bluetoothヘッドホン
Bluetoothは正直遅延があるものと思って最初は対象外にしてましたが、aptX LL(Low Latency)という規格が現状一番レイテンシが少ないそうです。
それぞれaptX LLに対応したトランスミッターとヘッドホンで使えるようになるようです。
ギター -> シールド -> G1 Four(マルチ) -> トランスミッター(aptX LL) -> ヘッドホン(aptX LL)という接続ですね。
https://www.amazon.co.jp/Anker-Soundsync-Bluetooth-%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%BC-%E3%80%90AUX%E3%80%81RCA%E3%80%81%E5%85%89%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E6%8E%A5%E7%B6%9A%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%80%91/dp/B07BRGQK4B?ref_=Oct_s9_apbd_orec_hd_bw_b9VU83&pf_rd_r=JY41KZTCEC812FH5HBPR&pf_rd_p=ef87719e-de21-59db-976c-3f4881871ab7&pf_rd_s=merchandised-search-12&pf_rd_t=BROWSE&pf_rd_i=140491011www.amazon.co.jp
https://www.amazon.co.jp/dp/B083MNJ2VX?tag=kakaku-subtag-22&ascsubtag=kakaku-pc-kaden-22_B083MNJ2VX_K0001234810_344_ac40e9bb1ae14e56a1029cdf7a540fd1a&me=AN1VRQENFRJN5&linkCode=ogi&th=1&psc=1www.amazon.co.jp
規格として、40msほどレイテンシがあるそうです。 個人的な経験から30msくらいから、演奏に支障はないレベルですがズレを感じます。 将来的にシールドもワイヤレス化したときにこの40msに + αとなるため、今回は見送りました。
ただ、aptX ll対応の分離イヤホンも最近出ており、通勤用のイヤホンと兼用できるメリットはあると思います。近くに置いてあるスマホとトランスミッタのペアリング切り替えがうまく行くかどうかですが。。。
2. Boss WAZA-Air
去年くらいに話題になったやつですね。レイテンシも数字は見つかりませんでしたが、ほぼないとのことです。
ギター -> トランスミッタ -> WAZA-Air(ヘッドホン)というとてもシンプルな構成にできます。
ただ、下記の拡張性などの懸念があったので見送り(何か対処方法はあるかもしれませんが)
- オーディオインターフェースに接続する手段がないこと
- WAZA-Air以外のほかのアンプシミュレータやエフェクターが使えないこと
- メトロノーム・ループにはスマホが必須なこと
あと、スマホで操作する系は机上はすっきりするのですが、インターフェースとしてやはりちょっと面倒です。 昔iRigを使ってましたが、私は定着しませんでした。
3. 赤外線ヘッドホン(これにしました)
物理的な理解ができてませんが、なんか遅延がほぼないらしいです。
ギター -> シールド -> G1 Four(マルチ) -> トランスミッター(ヘッドホンベース) -> ヘッドホンという接続ですね。
その代わり、ノイズがほかの手段に比べて乗るようです。
- 指向性があるため、正面から外れるとノイズが大きくなる
- 距離が離れるとノイズがのる
まとめ
手段 | レイテンシ | 汎用性 | 音質 | コスト例 |
---|---|---|---|---|
1. aptX llトランスミッタ + ヘッドホン | 40ms | 高い | 良い | 4,000円 + 12,000円 |
2. WAZA-Air | ほぼなし | 低い | 良い | 44,000円 |
3. 赤外線ヘッドホン | ほぼなし | 高い | 低い | 5,000円 |
最終的に選んだワイヤレス化
結局、汎用性とコスト・あと充電が楽そうだったので、Sonyの赤外線ヘッドホンを中古で買いました(もう製造してないみたいでした)
これでかなりストレスは軽減されました!
ノイズは予想通り送信機(ベース)の正面にいないとかなり大きいですが、ギターのノイズもありますのでそこまで気にはなりません。
そしてヘッドホンが無線になったことで、やっぱりギター・エフェクター間も無線にしたくなり、こちらも買ってしまいました。人の欲はすごいですね。 https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/252693/www.soundhouse.co.jp
こちらもいろいろと選択肢はありましたが、充電がなるべく楽そうなものを選びました。
これで、ギター -> WL-20L -> WL-20L -> G1 Four(マルチ) -> トランスミッター(ヘッドホンベース) -> ヘッドホンというフルワイヤレス環境ができました。
練習のときは、こんな感じですね。シールド刺すのに比べるとやや手順は増えてますが、十分その手間を補うメリットを感じます。机の上もすっきり。
- (準備)ギターとエフェクターにWL-20Lを指す
- (準備)ヘッドホンを取って電源をつける
- (練習)
- (練習後)WL-20Lを抜く
- (練習後)ヘッドホンをベースに置く
- (3日に一回くらい)WL-20Lを合体させて、micro-Bで充電
- (2週間に一回くらい)G1 Fourの電池(エネループ)を充電する
全部メルカリで買い総額20,000円くらいかかりましたが、かなり練習の敷居が下がりました。ちゃんとギターに触れる時間が多く・長くなってとても満足です。
後記
1. 練習準備手順がやや簡略化
2の電源スイッチはいれっぱでも充電されるので行けました。WL-20Lもプラグの根本に電源ピンがあるので、それが動作しない範囲で半刺しで保持できます。 なので実質1と2の練習準備作業はかなり楽になってます。
- (準備)ギターとエフェクターのWL-20Lの半刺し状態を押し込む
- (準備)ヘッドホンを取る(電源は常にON)
- (練習)
- (練習後)WL-20Lを半抜きにする
- (練習後)ヘッドホンをベースに置く
- (3日に一回くらい)WL-20Lを合体させて、micro-Bで充電
- (2週間に一回くらい)G1 Fourの電池(エネループ)を充電する
2. 赤外線ヘッドホンの音質
いいイヤホン(IE 40 Pro)を買ったので比較して分かったのですが、音質はやっぱり悪いです。
一度いい音質聞いてしまうともう低音質に満足しなくなるので、最近はIE 40 Proを接続して練習してます。線邪魔ですが。。。
3. Bluetoothの新コーデック LC3の可能性に期待
aptX-LLより低遅延な規格がないか調べてみると、LC3(Plus)という新規格がなんと5msとのこと。
まだ対応する製品(イヤホン・トランスミッタ)は出てないそうで、2021春にはとのことですが、期待ですね。
LC3plus is a superset of LC3, comprising all features of LC3, including high speech and audio quality. Additionally, LC3plus incorporates functionalities for transmission robustness, extremely low-delay use cases and high-resolution audio transmission. To improve robustness, LC3plus contains a very high-performance packet loss concealment algorithm as well as forward error correction schemes such as channel coding or redundancy frame modes. Furthermore, the codec can operate at several low-delay modes – down to 5ms at a 2.5ms packet size. LC3plus also includes dedicated high-resolution audio modes, which improve the measurable audio quality beyond perceptual transparency (up to 500 kbit/s per channel).
2.5msのパケットサイズって大きいのか小さいのかが分かりませんが。。。
0レイテンシ高音質は難しくて、現状音質と遅延はトレードオフなんですかね?
3. Mighty Plug MP-2
現時点では私のメイン練習機材になりました。ワイヤレスではありませんが、ギターにほぼ直接繋がってるため、そこまで気になりません。
4. 私のほしい未来
スマホのパーソナライズ記事に流れてましたのでメモ。まだコンセプトだけみたいですが、私のなってほしい未来がまさにこれです。
素人考えですが、スマホでアンプやエフェクト処理するとどうしてもレイテンシが出そうなので、ギターのプラグ側のデバイスにMighty Plugみたいなプロセッサ搭載するか、ギターにそもそもアンプシミュレータが内蔵されたやつとかのほうが現実的な気がしますね。
しかし、自分の普段遣いのヘッドフォンを使いたいという以外は、結局Boss WAZA Airがファイナルアンサーかもですね。。。練習専用機器の割に値段がまあまあするのと、充電が面倒そうなので手が出てません。 ギタースタンドと充電ドッグが一体化したような、究極の快適練習ステーションをどこか作ってくれませんかね。